素敵で苦しい1年だったよ。
「ボク達、King & Princeとしてデビューすることになりました。」
あの日から1年、取り残されるように、追い越されるように、忙しなく毎日が過ぎてあっという間に世間に知れ渡った。
ずっとずっと願い続けてきた夢だったけど、ワガママながら自分の思う形ではなかった。
未だに戸惑う。
どれだけ話しても彼をみんな知らなかったのに、1年前から今日までたった365日でほとんどの人が理解していることに。
それでも、不器用で努力家な、顔が心のように素直な彼が決めたことなら……と着いていくことを決めた。
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きっと、彼を好きでいなければ1年前の今日がどんな日だったかなんて覚えてもいなければ、興味もなかった。
8年前に彼を見つけた時、彼は大多数のうちの1人でしか無かった。あれよあれよとグループを組み、「なにわ皇子」が出来た。兄たちと「なにキン」を名乗り、あっという間に離れた。
グループが無くなるのを初めて目の当たりにした。
気づけば関西の6人から東京で6人になっていた。あれから、馴染みのあるものが次々と変えられて行くことに抵抗して、抵抗して、抵抗して。
きっと今でも抵抗し続けている。
それが戻り得ないことも、彼の努力や決断を否定していることも、わかってはいるけれど。
よく「Jr.の運命」だという。外野は、メディアは、直面しない傍観者は。不器用な彼らの道を他人の手で変えていくことを「サダメ」なんて綺麗な言葉で片付けて、ファンは愚か本人もろとも丸め込もうとする。
今回もそう、他人事とは思えなかった。
大好きな友人の大好きなグループ……私の大好きな彼の過去のメンバー……
たった2年のグループを編成されただけでも1年じゃ拭えない今の気持ちを、「8年」かけて培ってきた彼らや彼女たちのファンの気持ちはどう整理をつければいいのか。
きっと、整理も整頓も快諾もしたくなんてないだろうに、「Jr.の運命」とやらに巻き込んで……
「今まで」を変えることを全ての人が嫌うのに、「安定」が全ての私たちを「サプライズ」で掻き乱す。
楽しみにしていたのに、今は心配で仕方がない。これからのJr.たちが、自分の意思で動けるのかが。
綺麗事で済まされるサプライズがないことを早く気づいて欲しい。